私はこれまで、人気の無い業界に業種、そして無名で小さな会社ながらも、毎年2〜4名程度の高卒者を安定的に採用してきました。

しかも現在は、第一志望で応募してくれる生徒さんが増え、「この人は成長しそうだ!」と素質のある人ばかりが応募してきてくれるようになりました。

なぜ、無名で小さな会社、しかも一般的に不人気と言われる業界なのにも関わらず、高卒採用を成功させてきたのでしょうか?

それは「先生が生徒さんに、当社の求人を紹介してくれるようになった」ということが大きなポイントと言えます。

高卒求人は、今のところコネクションじゃない限り、直接生徒さんにアプローチすることはできません。ハローワークを通じ、各高校の進路指導の先生方を通じて求人をお願いすることになります。

求人を出しておけば、学校側で求人一覧にまとめて、あとは生徒が勝手に見る。求人数が多い高校ではそんなシステムを採用しているところもあります。

ですが、それではあなたの会社がの求人が、多くの求人の中に埋もれてしまいます。応募が来るどころか見つけてもらうことすらできないという問題になってしまいます。

そこで「どうすれば求人の存在に気付いてもらうことができるか?」を考えていくわけですが、一番有効な手法として「先生に求人を紹介してもらう」ということが挙げられるでしょう。

先生方に求人を紹介してもらうほど強力なものはありません。

正直「この会社がいい!」と指定している生徒さん以外は「どの会社がいいのだろうか?」、むしろ「どの仕事に就いたらいいのかわからない」と思っていることも少なくなくありません。

そんな中で「こんな会社はどう?」って先生が生徒さんに言ってくれればどうでしょうか?

その会社の求人は、先生のお墨付きがあるようなものです。それはもう超最難関の第1オーディションをショートカットで通過したようなものですよね。

ですから、私としては、先生に求人を紹介していただけるよう、先生方とのコミュニケーションをとることに注力しているわけです。

そのためのキーポイントが「先生の立場になって考えてみる」ということに尽きます。

ということで、今回は「先生の立場になってみながら」、高卒求人の採用活動についてのポイントを紹介していきたいと思います。

学校訪問の適切なタイミングは?

基本はアポイントを取ることです。

特に解禁日の7月初旬は訪問者で溢れ返ることが多々あります。

学校側からすれば、1つでも多くの企業さんが求人を持ってきてくれることは大変ありがたいことでしょう。ですが、企業さんの訪問対応に追われますので、そこに予期せぬ訪問者が現れるとさらに混乱することになります。

アポなし訪問は学校側も対応してはくれるでしょうけれど、それ以上に「常識のない会社だ」と思われてしまう結果にもなりかねません。

とは言え、アポイントが取りづらいこともあるでしょう。そんな時は受付に求人票と会社のパンフレットを預けて帰る。もし、先生が対応してくれたらラッキーくらいのスタンスで訪問しましょう。

私の場合は「お忙しい中、ご対応頂きありがとうございます」と感謝を伝えます。

中には「よしっ!とりあえず訪問すればいいんですね!」という方もおられますが、「何でもかんでも訪問すればいい」ということでもありませんよ。

特に新型コロナウィルスが流行っている今は、訪問をするべきか慎重に考えましょう。先生方も校内に感染者が出てしまわないか、神経質になられていることが容易に想像できます。

ですから、やはりアポイントは原則。ということを考えておきましょう。

訪問時に何を話せばいいか?

「生徒を紹介してください!」これは多くの企業さんが発する言葉です。私も言います。

しかし、数多ある求人の中で、あなたの会社の求人を紹介する材料やキッカケが無ければ紹介すらしてくれません。

ここで、先生にアピールする前に、自分自身に問いかける質問があります。それは、、

「なぜあなたの会社を生徒に紹介しなければいけないのか?」です。

別の言い方をすれば、あなたが先生の立場になってみて「どうすれば生徒に求人を紹介してみたくなるのか?」ということを深く考えてみてほしいのです。

数多ある求人の中で、他の会社の求人ではなく、あなたの会社の求人を紹介したくなるためには何を伝えていけばいいのか?

もし、これを伝えることができれば「紹介してみたい生徒がいるので一度話してみますね」という言葉が引き出せる確率が上がります。

でも難しいですよね?いくら考えても答えが出ない!そんな企業さんが少なくありません。

でも、この答えをカンタンに導き出せる、ちょっとズルい方法があるんです。

それは、、「先生に聞くこと」です。

生徒さんに紹介したくなるような求人ってどんな求人ですかね?

そう聞けばいいんです。

そして、その聞いた内容から答えを伝えればいいんです。

カンタンでしょ?(笑)

コレ、意外とやらない人、多いんです。

他にも聞いておきたい内容はいろいろありますが、ポイントは話すより聞くことです。

いろんな情報をヒアリングすることで、それが今後の求人採用活動に役立ちます。

訪問後のアプローチ

学校に訪問して求人を渡して終わり。あとは会社見学希望の電話が鳴るのを待つだけ。

そんな企業さんが少なくありません。

ですがそれでは会社見学や応募に繋げることは難しいかもしれません。なぜならタイミングというものがあるからです。

私の事例ですが、初月に学校に訪問し、先生からの紹介はなかったが、改めて再度訪問してみたら紹介に繋がった。ということが多々あります。

それは、最初は紹介する生徒さんがいなかったけれど、再度訪問したときには紹介してみたい生徒さんが現れたということです。

他にも、再訪問する意義は、再度私の会社の求人を告知するという側面(私の会社の求人の存在を忘れていたということもあります)や、訪問時に対応してくれる先生が異なり、その先生から紹介が生まれるということもあります。

また、先生も生徒さんから相談された時に「どの求人を紹介していいのか困る」ことがあります。なぜなら求人が多すぎますし、変な求人を紹介したくないからです。

そこで私たちが登場すると、、「一度紹介してみようかな」と、有利に働く場合があるのです。

ですから、1度だけではなく、何度もアピールするということはするべきです。何度もアピールすれば、その分認知度も高まります。

でも、しつこい訪問も相手に嫌がられるので、リーチをはかりながら(距離感をはかりながら)アプローチしていきましょう。

先生の立場になって高卒採用活動、訪問活動をしてみること。

そうすることで、何をどうアプローチしていけばいいのかがわかるようになります。

無名で小さな会社が「求人の紹介」をしてもらう秘訣とは

とは言え、初対面だし、名の知れない会社がいきなり訪問して、求人を紹介してくれるのか?という疑問もあることでしょう。

たしかに大企業や知名度の高い会社は有利です。

「あの有名な会社の求人が来た!」というだけで、トーナメント戦のシードどころか、いきなり決勝戦に出れるようなものです。

でも私たち中小零細企業は1回戦から地道に戦って勝利を上げていかなければなりません。

そういった有名企業と学校訪問がバッティングすると、学校側の対応に明らかな違いが出ることもあります。

有名企業はソファーが揃っている応接室、私の会社は臨時で作られた長机と折り畳み椅子で対応される。そんなこともありましたっけ。

他にも先生方を対象にした企業説明会に参加すると、ほとんどの先生方が有名企業のブースに足を運び、無名の小さな会社なんて誰も寄り付きません。

それだけ無名の小さな会社は「相手にされていないなぁ」って実感します。まぁこれは仕方がないことですが。。

人見知りから顔見知りへ

そんな中、どうやって無名で小さな会社が、先生方の懐に入り込み、紹介を得られるようになるのか…

お互い、人見知りから、まるで親しい間柄のようになるためにはどうすればいいのか?

これが今回のメインテーマだったりするのですが、、

それは地道に「下地づくり」していく他ありません。

定期的に学校に訪問し、名前と顔を覚えてもらい、コミュニケーションをとり、距離を縮めていく他ないのです。

私自身、名前や顔を覚えてもらうために、学校訪問などの地道な活動をしていきました。

そうすることで、求人を出す前から「今年の求人はありますか?ちょっと紹介してみたい生徒さんがいますので。」と言ってくれるようにまでなりました。

本当にありがたいことです。

とは言っても、毎回、学校へ訪問する時間が無いという方もおられます。

そして今は感染症対策という問題も出てきました。安易に学校訪問できません。軽い気持ちで訪問すると逆に嫌がられてしまうケースも出てきます。

では、対面せずに、どうやってコミュニケーションづくり、下地づくりをしていけばいいのでしょうか?

実は、頻繁に学校に訪問しなくても、先生方と距離を縮める有効な手法があります。

私自身、これをやってきたので、最低限の学校訪問で済むようになりました。

というより極端な話し、求人とパンフレットを郵送するだけで紹介してもらうことができるようになったのです。

毎回、学校訪問をしなくても「紹介した生徒さんがいます」と言ってもらいやすくなったのです。

ではその方法とは?それは、、

非対面で先生方と繋がりを強くする方法

ニュースレターを発行することです。

なんだ。そんなことか。。

と思ったあなた!

ニュースレターの強力さを知りませんね!

たとえばニュースレターを送付するメリットは、、

  • 低コストで自社のPRできる。
  • 仕事の内容や会社の雰囲気、考え方を伝えることができる。
  • 毎回訪問しなくても先生方との繋がりコミュニーションができる(対面が難しいコロナ影響下ではさらに効果が発揮できる)。
  • 学校訪問時に受け入れてもらいやすい(あっ!この人・この会社知ってる!という顔をされることも)。
  • そして生徒から就職相談などがあった時に、会社名を思い出してもらいやすい。etc

実はいいことばかりなのがニュースレターなのです。

ですが即効性はありません。今すぐやって今すぐ何か反応があるわけでもありませんが、長期的な視点でみると効果が高いのがニュースレターなのです。

是非、あなたの会社もニュースレターの発行に挑戦してみてください。

私の調査では、大きな会社ほど、実はこれをやっていたりします。一方で、小さな会社はあまりやっているところを見たことがありません。

だからこそ、やる意義があると思いませんか?印象に残りますし差別化にもなります。

とは言っても、

  • 何を載せたらいいの?
  • どのくらいの情報量がベスト?
  • 頻度はどのくらいがいいの?
  • 効果の高い方法はある?

そう思っている人もいるのではないでしょうか?

そこで、もしあなたがニュースレター発行に興味を持っているのでしたら、「学校とのパイプを太くするニュースレター発行術」みたいなものを企画してみたいと思います。
(※企画は終了しました。また企画するときは改めてこのサイト内でご案内致します。)

ということで、あなたの今後の高卒求人採用活動の成功を祈っています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!