こんにちは、藤村です。
今回は賃上げについて。

世間では賃金アップの風が吹きはじめています。

大企業では大卒初任給30万円…
なんてところも出はじめてます。

この世代の人たちは、
良い時代に生まれたなぁと思いますね。
(私は思っていませんが…その理由は後述)

そんな風潮の中、
賃金のベースアップができない中小企業。

さらに人材確保が厳しくなってくるのは必至です。

では、これから
どうしていけば良いのでしょうか。

少し考察していきます。

時代には逆らえない状況

私は今の事業とは別に不動産事業をしています。

先日「中古マンションを探している」と
相談を受けました。

マンションってバブル期なのか?
そう思わせるくらい今、
価格が高騰しています。

2017年に2,000万円で取引した
中古のマンション、

今(2023年)では
3,000万円を超えています。

ですが、購入に来られたお客様。
なんと10年前の相場の感覚でいたのです。

「それでは到底、買えません」
そうお伝えしたのですが

「あの時は、この価格だった!」と
駄々をこねて引きませんでした。

しかし、いくら駄々をこねたところで、
ご希望のマンションを買うことはできません。

なぜなら、
相場というベースが
上がってしまっているからです。

これは、人材市場においても
同じことが言えます。

全体的に賃金のベースアップが進めば、
私たち中小零細企業もベースアップを
考えなければなりません。

それもせずに、
優秀な若手人材を確保したい!
という要望は、

400万円で新車のEクラスのベンツを
欲しがるくらい無謀レベルです。

では賃金を上げるべきなのか?

とは言え、
青天井で賃金を上げるわけにもいきません。

賃金を上げたところで
人材を確保できるとも限りませんし、

優秀な人材がやってくるとも限りません。

というのも、
中小零細企業は大企業とは異なり、
応募してくる人材の質も違うからです。

賃金を上げて人を確保する危険性は、
このサイトでも常日頃お伝えしているところです。

ですから、
賃金のベースアップも視野に入れつつ、
それ以外で人材を確保できるポイントを見つけて行く。

これが中小・零細企業の生き残れる道でしょう。

賃金を上げる前にすべきこと

では、どうすればいいのか?

それは「賃金以外で得られるものを提示する」他ありません。

賃金以外で得られるものは何か?
それは魅力です。

仕事の魅力、会社の魅力、
仕事や会社を通じて得られる魅力などです。

中には、給与よりも
「誇り・やりがい・居場所」などを求める人だっています。

じゃなければ、
多くの人は給与の良い会社へ転職するはずです。

でも全員がそうじゃないのは何故か?

それは仕事に対する誇りであったり、
やりがい、居場所があるからです。

一方で、給与だけを求める人は
「金で来る者は金で去る」の可能性もあります。

先日、ある知人に
「もし、会社から給与を下げられたらどうする?」って聞きました。

すると「すぐに辞めます」って
返事がきました。

結局のところ、給与を上げたところで、
それが当たり前になったら、
給与を上げた価値なんてなくなるのです。

ですから、もし
そんな人ばかりを集めたいのなら、
給与を全面推しで求人を募集しましょう。

一方で、
そうじゃない人を採用したいのなら…

給与アピール以外の
アピールをしていきましょう。

もちろん、時代の流れに沿って
給与を上げることも大切なのです。

ですがそれ以上に!!

あなたの会社、仕事の魅力を
打ち出すことが先決なのです。

そのためには、
会社の売りを見つけ、
仕事の醍醐味を見つけ、
それらを全力で発信していくことです。

もちろん、
魅力を発信するための
環境づくりもしなければなりません。

どうせお金を使うのなら、
そっちにお金を注いだほうが、
長期的に見て投資対効果があるかもしれませんね。

希望を捨ててはいけない

私は氷河期世代です。
今の給与体系を見ると、一見羨ましくも思えます。

私が20歳のときは、本当に就職難でした。
やっとの思いで就職した先では、
メンタルも体も壊すくらいコキ使われ、
手取りは20万円以下でした。

もちろん結婚できる余裕もなく、
遊びに行くことも旅行へ行くことも
できませんでした。

まさにワーキングプアです。

でも、そんな苦しい、
苦労した経験をしたからこそ

今、会社を経営して並以上の
生活をすることができています。

今の就活生はチヤホヤされています。

ですが、周りからチヤホヤされ、
天狗のまま年齢を重ねると
鼻をへし折られる結果にもなります。

気づいた時には時すでに遅し。

そうやってバブル世代で就職し、
リストラに遭ってしまった人たちが
ホームレス化していきましたからね。

苦労は若いうちにしとけ。

先人の言葉はあながち間違いではありませんよ。

今の若者は給与は高い分、
それだけの見返りを会社から求められるでしょう。

特に給与の高い会社はそれが顕著。
それだけプレッシャーはかなり、かなり大きいと思います。

そのプレッシャーに
押しつぶされてしまう人たちも
少なからず出るでしょう。

その人たちを救ってあげるのは・・・?

最後に

それにしても、
TVや新聞、ネットを見ていたら
「賃金UP」の話題ばかりが目につきます。

まるで誰かが裏で糸を引いて
世間を煽っているかのよう。

マスメディアが騒いで扱うネタには
思惑や意図が隠されている。

コロナの恐怖煽り報道を受けて以来、
特に思うようになりましたね。

私たち中小・零細企業は、
メディアの情報に踊らされることなく、
中小・零細気企業なりのできること、
やるべきことをやっていきましょう。

P.S.
あっ、そうそう。
私は給与まったく上げる必要はない
とは言っていません。

やはり最低限のベースアップは
必要だと思っています。

というのも、
いくらモチベーションが高い人材でも、
経済的な満足がなければ、
パフォーマンスは下がりますからね。

給与が高ければ高いほど
自分の仕事にプライドを感じ、
その会社に誇りを感じる

というのも事実です。
そして何より、

あそこの会社の従業員は
よく働くのに会社の給料だけは
安いらしいぞ!搾取しているのでは!?

なんて世間で噂されたら
あなたの会社に傷がつきます。

利益が出れば従業員に還元すべきですし、
利益が出るような体質にしていく。

それが会社の繁栄に繋がると
私は思っています。

安い給料でコキ使ってやろう!
という人のためのものではないので
悪しからず。

今日はここまでです。ありがとうございました。